●
乾隆帝―その政治の図像学 (文春新書 567) のレビュー・感想
【おすすめ度】:
【タイトル】:
嗚呼惜しい哉惜しい哉:名著作なのに
【コメント】:
清朝の最盛期最後の皇帝である乾隆帝を、さまざまに残る資料を駆使して描きあげた論述である。さすが中野美代子先生と拍手を送りたくなるような、上質の章回小説を思わせる展開で、読者を引きつけて離さない。だからこそ納得がいかないのが画像である。副題が「その政治の図像学」であることからも知れるように、この著作は大部分が図像の解析を鍵として成り立っている。それなのに新書判であることもあって、殆どの画像は小さ...
●
乾隆帝―その政治の図像学 (文春新書 567) のレビュー・感想
【おすすめ度】:
【タイトル】:
伝統中国の最盛期を築いた皇帝の文化政策
【コメント】:
本書は、中国最後の王朝清の最盛期を築いた乾隆帝の様々な文化政策およびそこに込められた政治的な意図についての考察をまとめたものである。私はこれまで乾隆帝に関しては、60年という在位期間(祖父・康熙帝の61年を超えてはいけないという想いから60年で退位して太上皇帝になっている)、戦争に勝ち続けて十全老人と称し、版図を最大に拡大するとともに、財政状況を悪化させてやがてくる清の衰退の一因を作った皇帝と...