●
「日本文化論」の変容―戦後日本の文化とアイデンティティー (中公文庫) のレビュー・感想
【おすすめ度】:
【タイトル】:
バランスの取れた日本文化論の解説書
【コメント】:
日本人はそのアイデンティティーの拠り所を書物で確認したいという思いが強いのか「日本人論」というジャンルが確立するほど、膨大な日本文化論が書かれ、多くの読者に読まれ続けてきた。著者は時期的には第二次大戦後に限って、優に2000点をこえるという多くの日本文化論のなかから内容の優れたものを選び出し、その概要を紹介するとともに執筆時点の時代的背景や社会に与えた影響等を分析していく。その結果、一見すると日本...
●
「日本文化論」の変容―戦後日本の文化とアイデンティティー (中公文庫) のレビュー・感想
【おすすめ度】:
【タイトル】:
『菊と刀』の過小評価が気になる
【コメント】:
戦後のわが国の文化論を見渡して時代区分を立て、各区分の特色を抽出するというユニークな研究を遂行した著者の努力と学識に大いに敬意を表します.しかしながら、「戦後」という時代の最初に現れた『菊と刀』の評価が十分でないので、過去数十年の間その分野の学者、研究者が一様に犯した過誤には目が向けられていません.
著者は『菊と刀』が文化人類学の研究としては異例だと言っていますが、それは現地調査が行なわれ...